KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)が、サービスとして日本で提供され始めたのは、2012年。

当時と現在とを比べると、サービスの端々で変更箇所が出てきています。

しかし、変更前の古い情報がインターネット上には数多く存在します。

KDPロイヤリティを受け取る銀行口座は、新生銀行がベストという情報の真偽

サービスにおける変更箇所の代表例は税金にかかわる手続きですが、今回ご紹介するのは別の話です。

税金関連以外でインターネット上に多くある古い情報のひとつが、電子書籍の著者が手にすることができるロイヤリティ(著者印税)の受け取り用銀行口座についての情報です。

 

最近改めてリサーチした結果、銀行振り込みのときにかかる手数料について、以前は常識とされていた情報が、今はまったく違うことが分かりましたので、シェアしたいと思います。

なお、先ほど言った『銀行振り込みのときにかかる手数料』というのは、Amazonから著者(あなた)への振り込みのことです。

※あなたからAmazonにお金を振り込むということはありませんので、ご安心ください。

 

ロイヤリティの受け取り用銀行口座について、ネット上で今も数多く見受けられるのは、『新生銀行の口座がベスト』という情報です。

この情報の真偽はというと、もちろん以前は正しかったのですが、今は正しくありません。

ただ、ここで間違ってほしくないのが、新生銀行の口座ではダメということではない、ということです。

 

コンテンツビジネスにおいてもほかのビジネスにおいても、電子書籍はあくまでも『集客のため』の手段・ツールであって、決してロイヤリティ(著者印税)を稼ぐための手段ではありません。

なので、当然のことながら、「ロイヤリティをガンガン稼ごう!」なんてことも「ベストセラーを狙っていこう!!」なんてことも、私はあなたに言いません。

 

とは言え、電子書籍が一部売れるごとにお金(ロイヤリティ)を手にできることも事実なわけですから、わざわざそこで損することを選ぶ必要はありません。

もらえるものは、しっかりもらっておきましょう。

 

私の場合、電子書籍出版に取り組み始めて間もないころは、ロイヤリティについて、まったくと言ってもいいぐらい無頓着でした。

運の良いことに、私は大きな損をすることはなかったのですが、一歩間違えば、大きな損をしていたかもしれません。

 

私が電子書籍出版に取り組み始めた当時、たしかに「新生銀行で口座を開設しよう」といったような、新生銀行がベストな選択であるとの情報をいくつも目にしました。

なぜ、KDPでは新生銀行がベストな選択肢だったのか?

KDPのロイヤリティを受け取る場合、以前は海外から日本の銀行口座へ振り込まれるといったお金の流れがありました。

そして、海外から日本への流れのなかで発生していたのが、ロイヤリティを受け取る側が負担する『手数料』です。

 

日本国内の銀行口座間で送金した場合、(振込金額にもよりますが)数百円程度の手数料で済みます。

ところが、海外から日本への送金では、ロイヤリティを受け取る時の手数料は安くても1500円、高いケースでは4000円もかかることもあります。

 

この手数料は銀行が設定する金額なので、当然「この銀行は安い!あそこは高い!!」といった比較が起こります。

その比較のなかで、ロイヤリティ受け取りのための手数料が、もっとも安く0円(無料)だったのが、新生銀行でした。
(シティバンクも無料でしたが、シティバンクは以前富裕層向けのサービスのみを展開していたので、口座開設が簡単ではありませんでした。)

 

4000円かかる銀行と無料の新生銀行。

こういった比較の元では、手数料が無料の「新生銀行がベスト!」という結論は必然です。

 

これって当たり前ですよね。

仮にロイヤリティがわずかな金額だった場合、実際に受け取るロイヤリティの金額が手数料よりも安くなってしまう事態も起こり得るわけですから。

 

これが「新生銀行がベスト!」という、KDPにおける電子書籍出版の過去の常識です。

では、今はというと、、、

ロイヤリティを受け取るための手数料の負担減!

KDPのロイヤリティを受け取る際にかかっていた手数料は、『被仕向送⾦⼿数料』と呼ばれる手数料です。

銀行等の口座宛てに、国内外の銀行等からの外貨建て送金、および海外からの円建て送金の際にかかる、受け取る側で支払う手数料のことを『被仕向送⾦⼿数料』と言います。

※KDPのロイヤリティに関係するのは太字部分

ポイントは「海外からの」の箇所です。

ここが、今は変わりました。

今はどこの銀行口座でも損得はない!

今は、日本市場(amazon.co.jp)での出版で発生したロイヤリティについては「日本から日本へ」の送金(振込)になりました。

つまり、海外からの送金が見直されたわけです。

 

この変更によって、受取手数料の負担が減ったのです。

ただし、手数料の扱いについては、金融機関各々の判断にゆだねられています(振込手数料も微妙に差がありますよね)。

なので、あなたがお持ちの口座の銀行へ問い合わせるのが一番良いでしょう。

※Amazonからの振込は「ドイツ銀行東京支店」からあなたの口座に振り込まれます。

 

結局、結論はというと、、、どの銀行の口座をロイヤリティの受け取り口座に指定しても大差ナシ、ということです。

KDPにもう一つの変更点とは?

ついでにもう一つ、ロイヤリティについての変更点もご紹介しておきます。

以前は、月の支払い金額が一定金額に満たない場合には、翌月に繰り越しとされていました。

ですが、このルールも変更されています。

(以下、KDPコミュニティからの引用)

Announcement: 電子資金振替に関する最低支払金額の廃止

Kindleダイレクト・パブリッシング(KDP)のロイヤリティの支払い方法として電子資金振替を選択されている著者様は、最低支払金額の制限に関係なく、売上に対するロイヤリティの全額を毎月受け取れるようになりました。これによって、著者様がロイヤリティを受け取りやすくなり、ロイヤリティ発生月の60日後というお支払いスケジュールがより確実に運用されるようになります。

現在のアカウントに設定されているロイヤリティの支払いオプションを電子資金振替に変更することは簡単です。KDPアカウントにログインし、「ロイヤリティの支払い」で、各マーケットプレイスの支払い方法として「電子資金振替」を選択するだけです。

ロイヤリティの最低支払金額と使用可能な通貨の詳細については、こちらを参照してください。

 

電子書籍については、読者(消費者)側のメリットばかりが注目されます。

でも、今日シェアしたとおり、KDPを利用して電子書籍を出版する側(あなた)にとっても、電子書籍やKDPの使い勝手は良くなっています。

 

(amazon.co.jpにおいて、という条件付きですが)大きなハードルが低くなってきています。

是非、積極的に電子書籍の出版を活用してみてください。